辛いということ

午前中はボーイスカウトの保護者会。

カブ隊 新入隊員の歓迎会を、いつも隊のお手伝いをお願いしているお母さん方が企画してくれた。

その会で、お母さん方にボーイスカウトである自分の子どもたちへの思いを聞かせていただいた。

ボーイスカウトでは、日常では出来ないようなこと、ちょっと厳しく辛いこともさせる。

でもそんなことも一人ではなく仲間がいれば乗り越えられる。

お母さん方は、自分の子どもが知らない間にたくましくなっていることに驚かれるようだ。

寝られないくらい寒いとか、雨の中でもテントも張らずにキャンプしたりすることについては賛否はあるだろうが、一度肉体的に辛いことを体験すると、少々のことは平気になる。

この便利な世の中では、進んでそんな体験をしないと、本来の動物としての感覚が希薄になってしまう。それは生きるということにおいて非常に危険なことだと思う。

子どもたちには、人間以前に、動物としてますますたくましくなってほしいと思っている。

 

午後からのハイキングになったので、山頂には行かず、地獄谷~キャッスル~荒地山でまた地獄谷に戻り、西南陵から八幡谷へ抜けることにした。

行動時間は約3時間ほど、距離にして山道5キロほどか。

範囲は2キロ四方ほどに六甲山での一番楽しい部分が詰まっていると思う。

いつものルートの三分の一、楽しくハイキングする。

先週登った時、崩落が気になったキャッスルだったけど、今日落ち着いて登るとさほどルートに影響はないようだ。

先週は慌ててちょっとルートを外したのかもしれない。

落ちて挟まったと思った岩は今日は見当たらなかった。

荒地山も快晴、岩を縫って登るルートが楽しい。

キャッスルでも荒地のビッグホエールでもクライミングを楽しんでいる人がいた。

僕はいつもの岩小屋で、若いハイカー達と少し岩と戯れる。

晴れた初冬の荒地山の午後は本当に楽しい。

こんなきれいな光の景色が都会からほんの少しで見れるのは幸せである。

いつもはなかみ山を下り、山頂へ向かう。

それは体を鍛えるためで、山を楽しむためではない。

山頂を往復して地獄谷、西南陵を登り返すのは本当につらい。

でもそんなつらい体験をしているおかげで、今日は本当に楽で、ゆっくり山を楽しむことが出来る。体が楽であるといつもより長く走ることが出来る。

水補給に立ち寄る迷いの森も今日初めて走ってみた。

落ち葉の上を走るのは楽しい。しかしそんな場所は少しで、ここは走りにくいことが分かった。入り組んだ狭い道はスピードを上げるのが難しく、走っては歩き、走っては歩きした。ここはのんびりしたほうがよい。

B懸尾根に出ると午後の光の中で花崗岩がきれいな影を作っていた。

冬に近づくにつれ地獄谷や万物相でアイゼントレーニングをするハイカーが増える。

あまりこの岩の園を削り取らないでいてほしいものだ。

11月29日

昨日は山頂まで行けなかったので、今日は地獄谷、キャッスル、荒地山、山頂。

下山は地獄谷を考えたけど、あまりに疲れたので保久良山下山。

今日出会った人たち。

地獄谷での若いハイカー達。

キャッスル巻き道を軽々下りてきた常連ハイカーのお二人。

荒地山のボーイスカウト西宮第3団の元気なカブスカウト達。

同じく荒地山で、お二人の婦人をお連れの(ひそかに尊敬する)伊丹のオッちゃん!


久しぶりに保久良山から下りて、岡本下山のこのルートの良さを再発見した。

地元の町を見下ろしながら、地獄の階段をだんだんと下りて行く安心感と高揚感。

今日も良いハイキングでした。